#author("2024-11-22T22:59:09+09:00","default:post","post")
#author("2024-12-11T18:42:28+09:00","default:post","post")
*絵文字(Unicode文字)を表示する [#we6b7783]
#ref(unicodess00.png);
 絵文字を表示したい\f[height,200%]\f[name,游ゴシック]\f[color,200,0,0]\_u[0x1F617]\f[color,150,150,0]\_u[0x2665]\f[default]

この記事はベースウェアが実装している特殊なさくらスクリプトを利用し、バルーンに記号を表示する方法を紹介しています。~
里々のコマンドではないので、基本的な概念は[[UKADOC>https://ssp.shillest.net/ukadoc/manual/list_sakura_script.html#__u_0x0000_]]を参照のこと。~
言い換えると、里々以外のSHIORIでも使用することができます。~

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#contents
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~


*概要と注意点 [#p47093a2]
Unicode文字をバルーンに表示するには、さくらスクリプトの \_u[0x0000] を使用します。~
正確には \_u[0x&color(red){0000};] の赤文字部分に、Unicodeに対応した16進数の値を記述します。

 \_u[0x0000]

絵文字の扱いは文字と等価です。具体的には使用しているフォントによって変わるほか、文字サイズ、文字色の変更の影響を受けます。


*フォントによる違い [#u57f36fd]
使用しているフォントによっては、使える記号・使えない記号がでてきます。~
SSPの標準バルーンはフォントに「MS ゴシック」を使用しており、後の時代で実装されたUnicode文字のほとんどは「そのままでは」使用できないと考えて下さい。~

|BGCOLOR(#ddddee):MS ゴシック|BGCOLOR(#ddddee):游ゴシック(メイリオも同様)|
|&ref(unicodess01.png);|&ref(unicodess02.png);|
例えばこのハート。MSゴシックでも使用できる事はできますが、細くて不格好に見えますね。~
右のものを使うには、画像のようにさくらスクリプトでフォント変更を行います。

 \f[name,游ゴシック] この間だけ游ゴシックで表示する \f[name,default]

これと組み合わせて

 \f[name,游ゴシック]\_u[0x0000]\f[name,default]

とすれば、そのフォントでUnicode文字を使う事ができます。


*Unicode文字の探し方 [#l16a1d7c]
Windows10/11では「IMEパッド」で文字の一覧を見ることができます。~
表示方法は、標準でタスクバーに表示されている(はず)の「A」または「あ」を右クリックし、メニューから「IMEパッド」を選び、開いたIMEパッドの左端にあるアイコンで「文字一覧」を選択。

#ref(unicodess03.png);

画像中央の赤線の部分の数値が \_u[0x数値] に対応し、横軸の一桁の数字が末尾に対応。~
例えば、黒塗りのスペードは2660 = \_u[0x2660] 、その隣の白抜きハートは 2661 = \_u[0x2661] となります。


**テストしよう [#zec90ce9]
ここで注意点が一つあります。~
&color(red){IMEパッドの一覧にあるからといって、その文字が必ずしもバルーンに表示されるとは限りません。};~
辞書に書き込む前に、まずはテストをしましょう。

起動中のゴーストに対して Ctrlを押しながらSキーを入力すると、SEND入力画面が開きます。~
ここにスクリプトを直接入力すれば、前項で示した画像のように表示を素早く確認することができます。

※Ctrl+SでSEND入力が開かない場合、SSPの開発者メニューが有効になっていない可能性があります。~
右クリックのメニューから、「設定」→「本体設定」と開き、「一般」タブから「開発者用機能を有効にする」のチェックボックスを入れてください。


**装飾系さくらスクリプトの一例 [#s50bc640]
|\f[name,フォント名]|ここからフォントを指定したものに変更|
|\f[color,色指定]|ここから指定した文字色に変更&br();指定方法はコンマ区切りのRGB(0,0,0)やHTMLのような6桁16進数(#000000)等|
|\f[height,大きさ指定]|ここから指定した文字サイズに変更&br();指定方法はポイントや%指定が可能|
|\f[name,default]|ここでフォント変更を解除|
|\f[color,default]|ここで色の変更を解除|
|\f[height,default]|ここで文字サイズの変更を解除|
|\f[default]|上記を含めた全ての変更を一括で解除|

前述した通り、バルーンに表示するUnicode文字はサイズ・色の変更の影響を受けます。


*ハートを表示したい [#m7f6daea]
既に紹介していますが、おそらく最も需要が高いと思われるハート記号(♥)は以下のようなスクリプト例になります。~
黒塗りのハート単体は \_u[0x2665] で、これにフォント変更を加えたものが基本になります。

 \f[name,游ゴシック]\_u[0x2665]\f[default]

色を赤にしたいのであれば、

 \f[name,游ゴシック]\f[color,255,0,0]\_u[0x2665]\f[default]

とするとよいでしょう。

**里々でもっと気軽に [#h2b4b138]
毎回これらのスクリプトを書くのは大変なので、以下のようにすると楽にできます。
どちらかを記述しておき、(ハート)で呼び出せばOKです。

-単語群で定義しておく場合
 @ハート
 \f[name,游ゴシック]\f[color,255,0,0]\_u[0x2665]\f[default]

-replace.txtまたはreplace_after.txtに記述する場合
 (ハート)	\f[name,游ゴシック]\f[color,255,0,0]\_u[0x2665]\f[default]


*TIPS [#mc4cf2be]
**環境依存 [#o1307180]
Unicode文字はフォントに依存しますが、それとは別にもう一つ注意すべき帯があります。~
それは E000 から F8FF までのもの(IMEパッドの左側ディレクトリタブでは「私用領域」)で、ここは私用面と呼ばれ、規格としてはこの範囲にいかなる文字も規定していません。~
つまりIMEパッドではデフォルトで設定された記号があるように見えても、環境によって表示されない可能性が高いため、この範囲のものは使わない方が無難です。

**\_l[x,y] [#p15a4438]
表示したい記号がそれまでの文字との位置で微調整したい時は、\_l[x,y] のさくらスクリプトを使うとよいでしょう。~
あくまで一例ですが、
 \_l[@0,@3]\f[name,游ゴシック]\f[color,255,0,0]\_u[0x2665]\f[default]\_l[@0,@-3]
とすると、 ハートの部分だけ3ドット下に移動させ、その後ろに続く文章は元の位置に戻す、というような意味になります。

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